TIBET2000 Day7_3 シェーカル
	ひたすらに荒野が広がる。遠くにヒマラヤ山脈を見ながら、僕らの車はひたすら走りつづける。そろそろ、いや、もうとっくにこの景色にも飽きてきた。ひたすら続く道の先に万年雪を戴いたヒマラヤの山々が見えることだけが唯一の救いとでも言おうか。間もなくチョモランマだ… その思いだけが、この強烈な日差し、薄い空気、そして退屈な道の続く過酷な旅を耐える気持ちにさせる。そして再び道の脇に廃墟を見つける。ここはかつて金箔に覆われた絢爛豪華な寺院だったという。僕の中共嫌いはますます募る。
昼過ぎ、僕らは昼食のため、小さなドライブインに立ち寄る。食事をしながら、食堂の主人としばし会話を楽しむ。写真の通り、ここには数件の店を除いて何もない。いったいここは何という名の土地なのだろう？食堂の主人は英語がほとんど通じない。隣の席で食事をしているガイドに通訳をしてもらう。｢ここは何ていう場所なんだ？　ここには他に何かあるのか？｣すると主人が言う。｢ここはシェーカル。チョモランマに向かう旅人は必ずここを通るんだ。ティンリー県最大の街だよ｣そして写真の場所はシェーカル最大の繁華街だと言う。
	シェーカルは比較的新しい街だそうだ。調べてみると、食堂の主人の言う通り、ティンリー県最大の街だと言う。そしてかつての最大の街はティンリー。しかし、この街もやはり現地ではティンリーと呼ばれている。旅人はシェーカルを｢ニュー・ティンリー｣、そしてティンリーを｢ラオ(オールド)・ティンリー｣と呼んで区別している。食堂の主人は僕らが外国人だったため、この街を｢シェーカル｣と言っていたが、現地の人にとっては、ここもまた｢ティンリー｣なのである。いずれにしても、ここがチョモランマへの起点となることには変わりない。僕は少しだけ時間をもらってシェーカルをうろついてみた。見るからに汚い格好をした少女を見かけた。彼女はヤクの糞を拾い集めているという。ヤクの糞は燃料になるため、それなりの値で売れる。チベットの地方では、幼い子供たちは家計の足しにするため、どの街でも、このように糞拾いをやっている。

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TIBET2000 Day7_3 シェーカル
	ひたすらに荒野が広がる。遠くにヒマラヤ山脈を見ながら、僕らの車はひたすら走りつづける。そろそろ、いや、もうとっくにこの景色にも飽きてきた。ひたすら続く道の先に万年雪を戴いたヒマラヤの山々が見えることだけが唯一の救いとでも言おうか。間もなくチョモランマだ… その思いだけが、この強烈な日差し、薄い空気、そして退屈な道の続く過酷な旅を耐える気持ちにさせる。そして再び道の脇に廃墟を見つける。ここはかつて金箔に覆われた絢爛豪華な寺院だったという。僕の中共嫌いはますます募る。
昼過ぎ、僕らは昼食のため、小さなドライブインに立ち寄る。食事をしながら、食堂の主人としばし会話を楽しむ。写真の通り、ここには数件の店を除いて何もない。いったいここは何という名の土地なのだろう？食堂の主人は英語がほとんど通じない。隣の席で食事をしているガイドに通訳をしてもらう。｢ここは何ていう場所なんだ？　ここには他に何かあるのか？｣すると主人が言う。｢ここはシェーカル。チョモランマに向かう旅人は必ずここを通るんだ。ティンリー県最大の街だよ｣そして写真の場所はシェーカル最大の繁華街だと言う。
	シェーカルは比較的新しい街だそうだ。調べてみると、食堂の主人の言う通り、ティンリー県最大の街だと言う。そしてかつての最大の街はティンリー。しかし、この街もやはり現地ではティンリーと呼ばれている。旅人はシェーカルを｢ニュー・ティンリー｣、そしてティンリーを｢ラオ(オールド)・ティンリー｣と呼んで区別している。食堂の主人は僕らが外国人だったため、この街を｢シェーカル｣と言っていたが、現地の人にとっては、ここもまた｢ティンリー｣なのである。いずれにしても、ここがチョモランマへの起点となることには変わりない。僕は少しだけ時間をもらってシェーカルをうろついてみた。見るからに汚い格好をした少女を見かけた。彼女はヤクの糞を拾い集めているという。ヤクの糞は燃料になるため、それなりの値で売れる。チベットの地方では、幼い子供たちは家計の足しにするため、どの街でも、このように糞拾いをやっている。