| TIBET2000 Day7_1 ラツェ発 | |
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ラツェですごした一日はともかく退屈極まりなかった。僕らは宿でぼんやりすごしたり、ちょっと外出してみたりといったことを繰り返していた。 写真はヤルツァンポ川。中尼公路を東へ歩き、道路両側に並ぶ雑貨屋などの｢商店街｣を抜けたところにある。この川には｢曲下橋｣という橋がかかっているのだが、この写真はその橋の南側に下りて撮ったものだ。 この写真には写っていないが、ヤルツァンポ川の川辺では、チベット人がピクニックを楽しんでいる。ピクニックのことをチベット語では｢リンカ｣と言う。 ともかくきれいな川だ。奥に見える岩肌剥き出しの山と抜けるような青空の三者が見事なパノラマを織り成している。 |
| 朝8時。まだ太陽は昇っていない。暗く、そして凍てつく寒さの中、僕らはランドクルーザーに乗り込み、ロンボクへ向けて出発する。車の暖房もほとんどきいていないのだろう。車中で凍えながら、日が昇るのをひたすら待つ。 やがて夜明けが訪れ、周囲の景色が朝の光の中に浮かび上がる。チベットには、どこにでも祈りの旗がある。青い空と祈りの旗。 だが、このあたりでようやく景色に多少の変化が見られるようになった。 それまでは深い青と茶色い大地、所々に点在する色とりどりの祈りの旗、といった光景だったのだが、空と大地との間に白が混じる。ヒマラヤ山脈に積もる万年雪の色だ。青と白と茶色がそれぞれの層をなす。 ｢きれいだ…｣ 僕はそう思った。 |
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