| TIBET2000 Day 6_4 ソラパス | |
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標高4700m。これぐらいの高度になると、酸素は海抜0m地帯の約半分になるという。ともかく息切れがする。意識がぼんやりすることもしばしばだ。 チベットにはあちこちに峠がある。それぞれに名前がついている。すでに通ったカムパラ、カローラなどは非常に有名な峠らしい。そしてここ、ソラパスもそれなりに有名らしい。 だが、何があるわけでもない。祈りの旗が巻きつけられた棒がポツンと立っているだけだ。だが、その左手奥に見える岩山のようにも見える建物の廃墟が気になって仕方ない。これもやはり中国共産党によって破壊された寺院か何かなのだろうか。 |
| なおも不毛地帯が続く。前方から時折対向車が走ってくる。景色が唯一、変化を見せる瞬間だ。車は砂煙をあげて走る。対向車が残した砂煙の中を僕らの車は走りぬける。別に楽しいわけではないのだが、ずっと同じ景色を見ていると、そんなちょっとした変化で、ふと我に返る。それまでは一種のトランス状態にでも陥っているのだろう。 こんな不毛地帯でも、助手席に座っているガイドは時々振り返っては僕らに話し掛ける。 あの岩の塊を見ろ、あそこにはもともと大きな寺院があったんだ。こっちを見ろ、ここには金色に輝く寺院があったんだ… しかしどこを見ても、ひたすらに不毛な大地だ。ガイドは言う。 すべて中国共産党が破壊したんだ。 |
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