TIBET2000 Day4_3 トルコ石の湖
やはり風の峠、カンパ・ラ。振り返るとそこには美しい湖が広がっていた。ヤムドク湖という、チベットでも有数の「聖なる湖」である。別名「トルコ石の湖」。ここにある写真では分かりにくいし、空の色によって微妙に湖の色も変わるのだが、実際に見てみると、きれいなエメラルド・グリーンの湖だった。

ラサほどではないが、ここも観光地である。中央左に写っているのは「ヤク」という動物。チベット人たちは旅行者相手にヤクを使って商売をしている。
ヤクに乗せてみたり、ヤクと記念撮影したり、と手口は様々だ。当然、チベット人たちはきらびやかなチベット衣装を身にまとっている。

このあたりで標高はすでに4250mに達している。
ラサからヤムドク湖、風の峠へ行くには、ナンカルツェという町を経由してゆく。そこで軽く食事をとったのだが、食材にヤクの肉を使っている。口に含むと動物園のにおいが鼻腔に広がる。食えたもんじゃない。

僕らは次の目的地、ギャンツェまで、あと数時間走らねばならない。ラサ−ギャンツェは250km。あまりここでゆっくりしていると、ギャンツェに到着する時間がどんどん遅くなる。

それでも僕らはこの場所でもう少しの間、この景色を堪能したい。ガイドはその心情を察して、車をヤムドク湖畔まで走らせてくれた。が、道が道だけに途中で接触事故を起こしてしまった。そこで2時間のロス。
チベット語でケンカしているドライバー同士の会話なんて、分かるわけがない。「ケンカしてるんだな」といった程度だ。

僕はその間、ヤムドク湖と、その奥に見えるニェンチェンタンラ峰をぼんやりと眺めていた。

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