白いつつじ
(2002/05/11 by natuko)
白いつつじが
ひとけの無い広場に咲いている
雨にしっとりと濡れて
恋を待つ少女のように揺れていた
やわらかい言葉を
わたしに伝える
待っていても
不可能な想いの哀しみが
逆戻りの寒さにしみこんで
白いつつじが
青白く見える
白いつつじが
一見
しあわせなドレスを着た
美しい娘に見える
誰かに摘み取られるまで
じぶんからは
対象に
歩いてゆこうともしない
無欲な清純さが
静かに
白く白く
揺れている
詩の世界
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